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男性介護職の活躍|キャリアと求められる役割

「介護は女性の仕事」というイメージが残る業界ですが、近年男性介護職の比率は確実に上昇しています。介護労働安定センターの介護労働実態調査によると、介護職全体の約25%が男性、20代に絞ると30%超になります。とくに特養・老健・障害者支援施設では男性比率が高く、リーダー・主任・施設長への昇進ルートも見えやすい職種です。

この記事では、男性介護職の比率・強み・キャリアパス・年収・向く施設形態を、現役男性介護福祉士の声を交えて整理します。


男性介護職の比率

介護労働実態調査(令和4年度)によると、介護職員に占める男性比率は約25%。年齢別では20代が最も高く、30代・40代と続きます。施設形態別では:

  • 特別養護老人ホーム:男性30〜40%
  • 介護老人保健施設:男性30〜35%
  • 障害者支援施設:男性40〜50%
  • グループホーム:男性15〜20%
  • 訪問介護:男性10〜15%
  • デイサービス:男性15〜25%

身体介助が多く、力仕事が必要な施設形態ほど男性比率が高くなる傾向があります。


男性介護職の強み

体格を活かした移乗・介助

体格・体力を活かした移乗介助は、男性介護職員の強みです。重度の利用者の移乗・入浴介助・移動補助で、男性介護職員の存在が現場を支えています。

夜勤対応

夜間の急変・離設防止・暴力リスク対応など、夜勤帯のシビアな場面では男性介護職員の機動力が求められます。男性夜勤専従の働き方も増えています。

暴力リスクのある利用者への対応

認知症のBPSD(行動・心理症状)で暴力的な利用者・大柄な男性利用者への対応では、男性介護職員の存在が他職員を守る場面もあります。

力学的な業務

施設の備品移動、ベッド・福祉用具の搬入、行事の準備など、施設運営の力学的な業務でも男性介護職員が頼りにされます。


男性介護職のキャリアパス

男性介護職員はリーダー・主任・施設長への昇進ルートが見えやすい職種です。背景には:

  1. 長期勤続志向の男性が比較的多い
  2. 介護現場でリーダーシップを発揮しやすい
  3. 経営層の視点で管理職候補として育成されやすい

という事情があります。

典型的な男性キャリアモデル

  • 1〜3年目:介護職員として基礎習得
  • 4〜6年目:介護福祉士取得・サブリーダー昇格
  • 7〜10年目:ユニットリーダー・主任昇格、ケアマネ取得
  • 11〜15年目:副施設長・施設長候補
  • 16年以降:施設長・統括マネージャー・本部役員

これに加え、ケアマネ・主任ケアマネ・社会福祉士のダブル資格で活躍の幅が広がります。


男性介護職の年収例

実際の男性介護職員の年収例を世代別に紹介します。

20代男性介護職

  • 入職1年目(無資格):月給19〜22万円、年収280〜320万円
  • 介護福祉士取得後:月給23〜28万円、年収320〜400万円
  • 夜勤月8回+各種手当:年収380〜450万円

30代男性介護職

  • ユニットサブリーダー:月給28〜33万円、年収400〜500万円
  • ユニットリーダー:月給30〜35万円、年収420〜520万円
  • 特定処遇改善加算8万円対象:年収500〜600万円

40代男性介護職

  • 主任介護職員:月給33〜40万円、年収480〜600万円
  • 副施設長:月給38〜45万円、年収550〜680万円

50代男性介護職

  • 施設長:月給45〜55万円、年収600〜800万円
  • 統括マネージャー:月給55〜70万円、年収750〜1000万円

家計を支える年収帯は十分実現可能で、家族を持つ男性介護職員の経済的不安は、転職と資格取得・役職昇進の組み合わせで解消できます。


男性ならではの悩み

異性介助の問題

入浴・排泄など、女性利用者への介助で異性介助の問題が発生します。施設では原則同性介助が推奨されますが、人員配置上やむを得ず異性介助になる場面も。利用者本人と家族の同意を得る配慮が必要です。

周囲からの偏見

「男のくせに介護をしている」という旧世代の偏見はまだ存在します。地域・親戚・前職の知人からの心無い言葉で傷つくこともありますが、介護業界全体の意識は変わりつつあります。

結婚・育児期の収入不安

介護業界の給与水準への不安から、結婚・育児期に転職を考える男性介護職員も少なくありません。加算取得施設・役職昇進・ケアマネ取得で年収500万円以上を目指すキャリア設計が、家計の安定につながります。


男性介護職に向く施設形態

男性比率が高く、男性が働きやすい施設形態を紹介します。

特別養護老人ホーム(特養)

男性比率30〜40%。重度利用者の移乗介助・看取り対応で男性介護職員の活躍場面が多く、リーダー・主任への昇進ルートも明確です。

介護老人保健施設(老健)

男性比率30〜35%。リハビリ職連携・在宅復帰支援で多職種チームの一員として活躍できます。

障害者支援施設

男性比率40〜50%。高齢者介護とは別領域で、若年層の利用者対応・身体的支援が中心です。

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)

男性比率15〜20%。家庭的な環境で「お父さん的役割」が利用者に喜ばれることもあります。


男性が働きやすい職場環境の見抜き方

転職時にチェックすべきポイント:

  1. 男性更衣室・休憩室の整備:男性比率が高い施設は基本設備が整っています
  2. 男性管理職の存在:施設長・主任に男性がいるかどうか
  3. 子育て世帯への配慮:男性育休取得実績・短時間勤務制度
  4. 寮・住宅手当:若手男性介護職員にとって生活基盤に直結
  5. キャリアアップ支援:資格取得補助・研修費負担・役職登用試験

施設見学時に男性介護職員の表情・人数・雰囲気を観察し、男性管理職にキャリアパスを直接質問するのが確実です。


男性介護職の体験談

32歳・元エンジニア→介護福祉士

「IT業界で5年働きましたが、心の通う仕事に憧れて30歳で介護に転職。初任者研修→実務者研修→介護福祉士と3年で取得し、現在は特養のサブリーダー。年収420万円で家計を支えています。前職と比べて時給換算は下がりましたが、人の役に立っている実感は介護の方が圧倒的に強い。」

28歳・新卒男性介護職

「大学卒業後そのまま介護施設に入職。3年目で介護福祉士、5年目でケアマネ受験予定。施設長の方がキャリアモデルで、いずれ施設長を目指しています。年収380万円ですが、加算取得施設なので30代で500万円見込みです。」

45歳・施設長男性

「20代で介護に入り、25年経って施設長に。年収720万円。男性介護職員のキャリアは、『現場介護職員→ケアマネ→施設長』のルートが王道です。後輩の男性介護職員に伝えたいのは、『目の前の業務を真摯にやれば、必ずキャリアは開ける』ということ。」


まとめ

男性介護職は介護業界全体で約25%、20代では30%超を占める存在感を持っています。体格・体力を活かした業務、リーダーシップを発揮する場面、施設長への昇進ルート——男性ならではの活躍場面は確実にあります。

家計を支える年収500万円以上は、加算取得施設+介護福祉士+ケアマネ+役職昇進の組み合わせで現実的に到達可能です。これから介護を始める男性、続けるか悩んでいる男性は、長期的なキャリア設計と施設選びで、納得できる働き方を作ってみてください。


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最終更新日: 2026-04-29
執筆: こえば編集部 介護ライターチーム

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