看護師の残業時間|平均と多い病院の特徴
「看護師の残業ってどれくらい?」「定時で帰れる病院はある?」——多くの看護師が気になるテーマです。残業時間は職場・診療科で大きく違い、月10時間以下の穏やかな職場から、月40時間以上の激務まで様々。自分の現在地を知り、必要なら職場を変える判断が大切です。
この記事では、看護師の残業時間を、平均・多い病院の特徴・少ない職場の見分け方まで網羅的に解説します。月平均残業時間、サービス残業の実態、残業を減らす個人の工夫を実例つきで紹介します。
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目次
看護師の残業時間の全国平均
厚労省・看護協会調査
- 月平均残業時間: 10〜20時間
- 月20時間超: 約30%
- 月30時間超: 約10%
- 月40時間超: 約5%
残業ゼロは稀
定時で帰れる看護師は全体の10%程度。
働き方改革後
近年、業務改善で残業時間は減少傾向。
残業の発生原因
原因1 看護記録の入力時間
業務終了後の記録入力で月10〜20時間。
原因2 急変・緊急対応
予測不能の業務延長。
原因3 申し送り・引き継ぎ
申し送り時間が業務時間を超える。
原因4 委員会活動
業務時間外の委員会開催。
原因5 教育・研修
勉強会・院内研修の時間。
原因6 慢性的な人員不足
業務量に対する人員の不足。
原因7 残業前提のシフト
「最初から残業を見込んだ」業務量。
残業が多い病院の特徴
特徴1 急性期病院・大学病院
業務密度が高く、残業も多い。月30時間超のケースも。
特徴2 救急対応病院
緊急対応で時間が読めない。
特徴3 教育機関病院
教育・研究業務が業務時間外に。
特徴4 人員不足の中小病院
スタッフが少ない分、1人あたりの業務量増加。
特徴5 業務改善が進んでいない病院
ICT化・タスクシフトが遅れている。
残業が少ない病院の特徴
特徴1 業務改善が進んでいる
ICT化、看護記録の音声入力、タスクシフト。
特徴2 人員配置が手厚い
7対1看護で人員が充実。
特徴3 残業ゼロの病院方針
経営層が「残業なし」を方針に。
特徴4 クリニック・診療所
診療時間で業務終了。
特徴5 健診センター
時間が決まっている。
診療科別の残業時間
急性期病棟
月平均: 15〜30時間
急変・緊急入院対応で延長。
外科病棟
月平均: 15〜25時間
術後管理、緊急オペ対応。
ICU・救急
月平均: 20〜40時間
緊急対応の連続。
精神科
月平均: 5〜15時間
比較的穏やか。
慢性期・療養型
月平均: 5〜15時間
業務がルーティン化。
小児科
月平均: 10〜20時間
産婦人科
月平均: 15〜25時間
分娩対応の延長。
訪問看護
月平均: 10〜20時間
オンコール対応含む。
施設別の残業時間
大学病院・大規模総合病院
月平均: 15〜25時間
業務密度高い。
中規模民間病院
月平均: 10〜20時間
標準的。
中小病院
月平均: 10〜25時間
人員不足で多い場合あり。
クリニック・診療所
月平均: 5〜15時間
診療時間で終了。
介護施設
月平均: 5〜15時間
業務がルーティン化。
訪問看護
月平均: 10〜20時間
健診センター
月平均: 5〜10時間
時間が決まっている。
美容クリニック
月平均: 10〜20時間
産業看護師
月平均: 5〜15時間
サービス残業の実態
サービス残業とは
法的には残業に該当するが、残業代が支払われない労働。
看護師業界での実態
- タイムカード打刻後の業務
- 早朝出勤での業務開始
- 申し送り時間の前倒し
- 委員会活動の時間外開催
- 自宅での業務
サービス残業が多い病院
- 「みんなやっている」文化
- 残業申請が認められない
- タイムカードが曖昧
- 「みなし残業」が異常に多い
残業時間の確認方法
確認1 タイムカード
実際の出退勤時刻を記録。
確認2 入退館記録
ICカード等の記録。
確認3 メール・チャットの送信時刻
業務メールの時刻。
確認4 看護記録の作成時刻
業務時間外の記録。
確認5 自分でメモ
毎日の出退勤時刻を記録。
残業を減らす個人の工夫
工夫1 業務効率化
- メモ習慣
- テンプレート活用
- 電子カルテの操作スキル
- 略語・統一表記
工夫2 業務の優先順位
- 緊急度・重要度で判断
- 翌日に回せる業務の整理
工夫3 業務分担
- 同僚との助け合い
- 看護助手の活用
工夫4 委員会・勉強会の時間
- 業務時間内開催の交渉
- オンライン化
工夫5 残業申請の習慣
- 「業務として残業した」と明確に
- 上司に承認を求める
残業を減らす組織の取り組み
取り組み1 タスクシフト
看護師以外の業務移管(看護助手、医療事務)。
取り組み2 ICT活用
電子カルテの音声入力、業務支援アプリ。
取り組み3 業務改善プロジェクト
委員会・チームでの改善。
取り組み4 人員配置の見直し
業務量に応じた配置。
取り組み5 経営層の意識
「残業ゼロ」を病院方針に。
残業時間の確認
求人票でのチェック
- 「月平均残業時間」の明示
- 「残業少なめ」「残業ほぼなし」の記載
- 数字での具体的な記載
面接での質問
- 「実際の残業時間を教えてください」
- 「サービス残業はありますか?」
- 「残業申請は認められますか?」
見学での確認
- 業務終了時刻のスタッフの動き
- 19時以降のオフィスの様子
残業が辛い時の対処
ステップ1 業務効率化
自分でできる工夫から始める。
ステップ2 上司への相談
業務量・残業時間について率直に。
ステップ3 業務分担の交渉
同僚との助け合い、看護助手活用。
ステップ4 残業代の請求
未払いがあれば確実に請求。
ステップ5 転職
改善が見込めなければ、残業の少ない職場へ。
残業の少ない職場への転職
転職先候補
- クリニック・診療所
- 健診センター
- 訪問看護
- 美容クリニック
- 介護施設(穏やかな施設)
- 産業看護師
給与とのバランス
残業少ない職場は給与もやや低めの傾向。トレードオフを考慮。
転職時の確認
- 求人票の残業時間
- 見学での確認
- 口コミサイトの情報
残業に関する看護師の声
残業が多い病院
30代/大学病院
「月35時間の残業が常態化。看護記録に追われて、定時で帰れる日はほぼなし。転職を検討中。」
残業が少ない病院
32歳/クリニック
「クリニックに転職して残業ほぼゼロ。家族との時間が増えて生活の質が向上。」
サービス残業
28歳/中堅病院
「タイムカード打刻後の記録入力が常態化。労基署に相談しようか迷っています。」
業務改善で改善
35歳/業務改善プロジェクト主導
「看護記録の時短プロジェクトを主導。月平均残業が25時間→12時間に。チーム全体で改善できました。」
残業時間と健康
月60時間超のリスク
- 精神疾患リスク増
- 過労死ライン
月45時間超
- 健康への影響あり
- 早めの対処を
月20時間以下
- 健康影響は限定的
健康管理のコツ
- 十分な睡眠
- バランスの良い食事
- 定期的な運動
- ストレス発散
残業と給与
残業代の計算
時給×1.25×残業時間。深夜は1.5倍、休日は1.35倍。
月20時間残業の例
時給1,750円(基本給28万円)で20時間残業:
1,750×1.25×20 = 43,750円
残業代の注意
- 法律で支払い義務
- サービス残業は違法
- 過去2〜3年分の請求が可能
残業に関する制度
36協定
時間外労働の上限を労使で取り決める。
過労死ライン
月80時間超の残業が継続すると過労死リスク。
上限規制
年720時間、月100時間未満(2019年〜)。
違反への罰則
労働基準法違反で罰金・懲役。
よくある質問(FAQ)
Q. 看護師の残業の平均は?
A. 月10〜20時間。診療科・施設で大きく変動。
Q. 残業ゼロの病院はある?
A. クリニック・健診センター・産業看護師等で実現可能。
Q. サービス残業を訴えたら?
A. 労働基準監督署に相談。証拠を集めて請求可能。
Q. 残業が多い病院から転職すべき?
A. 改善努力して変わらなければ転職を検討。
Q. 残業を減らす最も効果的な方法は?
A. 業務改善+ICT活用+タスクシフトの組み合わせ。
Q. 残業時間の上限は?
A. 法的には年720時間、月100時間未満。
まとめ
看護師の残業時間は、月10〜20時間が全国平均。診療科・施設で5〜40時間以上の差があります。急性期・大学病院は多め、クリニック・健診センターは少なめの傾向。
残業の主な原因は看護記録・急変対応・申し送り・委員会活動。業務効率化・優先順位付け・上司への相談で個人レベルでも改善可能。それでも改善しなければ、残業の少ない職場への転職も選択肢。健康と生活の質を守るため、自分の労働環境を客観視することが大切です。
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最終更新日: 2026-04-29
執筆: こえば編集部 看護師ライターチーム