介護職の職務経歴書|書き方とサンプル
職務経歴書は、履歴書よりも詳細に経験を伝える書類です。介護経験の長い転職者ほど職務経歴書の質が問われ、採用担当者が面接前に最も重視する書類の一つになっています。
この記事では、介護職員の職務経歴書を、施設別の経歴整理・実績の数値化・スキル一覧・自己PRの4軸で書き方を解説します。
職務経歴書の基本構成
主要項目
- 表題(職務経歴書)
- 日付・氏名
- 職務要約(300〜400字)
- 職務経歴(時系列)
- 取得資格・受講研修
- 自己PR・志望動機
- その他(志望業界・希望条件等)
A4サイズ1〜2枚にまとめるのが標準です。
職務要約の書き方
構成
- 経験年数・主な施設形態
- 取得資格
- 強みのスキル
- 次の施設での目標
例文
「特別養護老人ホーム5年・グループホーム3年の計8年間の介護経験を持ち、介護福祉士・実務者研修・認知症介護実践者研修を取得。重度ケアと認知症ケアの両領域での経験を活かし、ユニットリーダーとして新人指導・シフト調整・多職種連携を担当しました。次の段階として貴施設でケアマネジャー取得を視野に入れ、専門性をさらに深めたく志望いたします。」
300〜400字でコンパクトにまとめます。
職務経歴の書き方(施設別)
構成
各施設について以下を記載:
- 施設名・施設形態
- 在籍期間
- 配属部署・役職
- 担当業務(具体的に)
- 業務量(数値で)
- 取り組んだ業務改善・特筆事項
サンプル例
【施設1】社会福祉法人○○○ 特別養護老人ホーム△△△
■ 在籍期間:平成26年4月〜平成31年3月(5年)
■ 配属:介護課 ユニットA(従来型30床、ユニット型10床)
■ 役職:介護職員(平成28年4月〜)サブリーダー
【担当業務】
- 身体介護全般(食事・排泄・入浴・移乗)
- 利用者15名の担当(要介護4-5中心)
- 夜勤対応(月8〜10回、職員2名で30名見守り)
- ケース記録・LIFE提出データ作成
- 多職種カンファレンス参加
- 新人プリセプター(2名指導)
【取り組み・実績】
- 介護福祉士国家試験 平成30年合格
- ICT記録ツール導入時の現場運用フロー作成
- 看取り介護加算取得施設での看取り経験 年間複数件
- 認知症介護基礎研修・実践者研修受講
数値で示すコツ
- 担当利用者数(15名担当)
- 夜勤回数(月10回)
- 指導した新人数(3名)
- 入浴介助件数(週20名)
- 受講研修(認知症介護実践者研修等3件)
数値があることで業務の規模感が伝わります。
スキル一覧の書き方
介護スキル
- 身体介護全般(食事・排泄・入浴・移乗・移動)
- 認知症ケア(BPSD対応・パーソンセンタードケア)
- 看取り介護(年間○件)
- 喀痰吸引等(研修修了の場合)
記録・事務スキル
- ICT記録ツール(カイポケ・ほのぼの・ケア樹等)
- LIFE提出データ作成
- ケース記録・経過記録
- ケアプラン理解・モニタリング
マネジメントスキル
- シフト作成
- 新人指導(プリセプター経験)
- 多職種連携
- 家族対応
その他
- 普通自動車運転(送迎業務)
- 福祉用具操作(リフト等)
- 介護機器操作
自己PRの書き方
構成
- 強み(1〜2点)
- それを示すエピソード
- 次の施設での活かし方
例文(認知症ケア専門タイプ)
「私の強みは認知症ケアの専門性です。GH3年間の経験で、認知症利用者9名×ユニットでの個別ケアを担当し、認知症介護実践者研修を経てBPSD対応の専門スキルを身につけました。中重度認知症の方の生活リズム維持・徘徊予防・暴言対応など、多様な認知症の症状に対する具体的な対応経験があります。貴施設のグループホームでも、この専門性を活かして個別ケアの質向上に貢献したいです。」
例文(リーダー経験タイプ)
「私の強みはチームマネジメント力です。ユニットリーダーとして10名の介護職員をまとめ、シフト調整・新人指導・利用者ケア・家族対応を統括しました。離職率を前年20%から8%に改善した実績があります。貴施設の主任候補ポジションでも、現場の声を経営に反映する役割で貢献したいです。」
志望動機の書き方
構成
- 施設の特徴(具体的に)
- 自分の経験との接点
- 入職後の貢献
例文
「貴施設の『地域包括ケアシステムの中核としての役割』に強く共感しました。前職で訪問介護と施設介護の両方を経験し、地域全体の高齢者ケアに関わる視点を持つようになりました。介護福祉士・ケアマネ取得の経験を活かして、貴施設の地域連携業務・多職種連携の中で貢献したいと考えております。」
職務経歴書のNG例
NG1:抽象的な記述
「身体介助を頑張りました」「コミュニケーションを大切にしました」
→ 具体的な業務内容・数値・エピソードがないと印象に残りません。
NG2:他社の悪口
「前の施設は人手不足で大変でした」「主任が厳しすぎて」
→ ネガティブな表現は不採用の原因。前向きな表現に変換。
NG3:長すぎる
A4 3枚以上の職務経歴書は読まれません。1〜2枚にまとめます。
NG4:誤字脱字
提出前の最終確認を必ず。誤字脱字は信用を失います。
NG5:写真なし・古いデータ
写真欄がある場合は3か月以内の写真を。古い写真は印象を悪化させます。
採用率を上げる7つのコツ
1. 施設ごとにカスタマイズ
汎用版を使い回さず、応募施設ごとに志望動機・自己PRを調整。
2. 数値で示す
担当利用者数・夜勤回数・指導した新人数など、すべて数値化。
3. 資格・研修を全て記載
介護関連の資格・研修は全て記載。研修修了証のコピーを添付するとさらに信用度UP。
4. キャリア目標を明示
5年後のケアマネ取得・10年後の主任候補など、計画性を示します。
5. 業務改善エピソード
「ICT記録ツール導入時の現場運用フロー作成」「離職率改善の取り組み」など、価値を生んだエピソードを。
6. 多職種連携の実績
医師・看護・リハ・栄養・相談員との連携経験を具体的に。
7. 看取り経験
看取り介護加算取得施設での看取り経験は、業界で評価される実績です。
職務経歴書のフォーマット
A4縦書き、明朝体11〜12pt、見出しはゴシック12〜14ptが標準。
推奨レイアウト
1ページ目:
– 表題・日付・氏名
– 職務要約
– 職務経歴(主要施設1〜2件)
2ページ目:
– 職務経歴(他施設)
– スキル一覧
– 取得資格・受講研修
– 自己PR・志望動機
ExcelやWordでテンプレートを活用すると、見栄えが整います。
まとめ
介護職員の職務経歴書は、施設別の経歴・実績の数値化・スキル一覧・自己PRの4軸で構成されます。具体的な業務内容・数値での実績・前向きなトーン・キャリア目標の明示が、採用率を上げる鉄則です。
経験豊富な介護福祉士ほど、職務経歴書で強みが伝わります。丁寧に作成して、面接につなげる第一歩を確実に踏み出してください。
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最終更新日: 2026-04-29
執筆: こえば編集部 介護ライターチーム