介護職の借金事情|平均額と対処法
「介護職は給料が安いから借金する人が多い」というイメージがありますが、実態は様々です。クレジットカードのリボ払い、奨学金、住宅ローン、消費者金融——介護職員の借金事情と対処法を解説します。
介護職員の借金の実態
借金保有者の割合
各種調査では、介護職員の50〜60%が何らかの借金を保有(住宅ローン含む)。
借金の種類
- 住宅ローン:全体の30〜40%
- 奨学金:20〜30%
- クレジットカードリボ払い:15〜20%
- 自動車ローン:10〜15%
- 消費者金融:5〜10%
借金の平均額
- 住宅ローン保有者:1500〜3000万円
- 奨学金保有者:200〜500万円
- リボ払い保有者:30〜100万円
- 消費者金融利用者:50〜200万円
介護職員が借金しやすい背景
1. 給与水準の問題
業界平均年収400万円は、住宅ローンや子育て費用とのバランスで余裕が小さい。
2. 不規則勤務によるストレス支出
夜勤明けの衝動買い、ストレス発散の浪費。
3. 美容・健康への投資
介護職員の女性比率高く、美容・健康への支出が多め。
4. 同期・同僚との交際費
飲み会・女子会・冠婚葬祭の費用。
5. 子育て世代の教育費
塾・習い事・進学費用が家計を圧迫。
クレジットカードリボ払いの罠
リボ払いの仕組み
毎月一定額の支払いで、残高に応じた利息(年15〜18%)が発生。
リボ払いの罠
- 利息が高い
- 元金が減りにくい
- 支払総額が大幅に増加
- 借金感覚が薄い
例
- リボ払い残高50万円・年利15%
- 月支払額1万円
- 完済まで:6年4か月
- 支払総額:約76万円(利息26万円)
対処法
- リボ払いから一括払いに切替
- 別のローンで一括返済(借換)
- 使いすぎ防止のため利用停止
奨学金の借金
詳細は「介護職奨学金返済」の記事参照。
返済の戦略
- 返還免除施設で就職
- 夜勤手当・賞与で繰上返済
- 返済猶予制度の活用
住宅ローンの借金
住宅ローンの特徴
- 低金利(年0.5〜1%)
- 長期返済(35年が標準)
- 住宅ローン控除で税金面有利
介護職員の住宅ローン
- 借入限度:年収の5〜7倍
- 年収400万円なら2000〜2800万円
- 月返済:5〜8万円
住宅ローン借入のコツ
- 金利の低い時期を狙う
- 頭金を貯めてから借入
- 繰上返済で利息軽減
- 住宅ローン控除を活用
「悪い借金」ではなく、「良い借金」として活用できる。
消費者金融・キャッシング
リスク
- 高金利(年15〜20%)
- 借入過多になりやすい
- 信用情報への影響
利用すべきでないケース
- 生活費の不足
- 遊興費
- 他の借金返済(自転車操業)
利用してもよいケース
- 短期(数日〜数週間)の急な必要
- 確実に返済可能
- 1社のみで完結
消費者金融の利用は最終手段とし、計画的に利用します。
借金返済の優先順位
高金利のものから返済
- 消費者金融(年15〜20%)
- クレジットカードリボ払い(年15〜18%)
- 自動車ローン(年5〜7%)
- 奨学金第二種(年0〜3%)
- 住宅ローン(年0.5〜1%)
高金利の借金から優先的に返済することで、利息負担を最小化します。
借金返済の戦略
戦略1:家計の見直し
- 固定費削減(通信・保険・サブスク)
- 変動費削減(食費・交際費・娯楽)
- 月3〜5万円の余剰を借金返済に
戦略2:収入アップ
- 介護福祉士取得で月給アップ
- 加算I取得施設への転職
- 夜勤回数増加
- 副業(訪問介護バイト等)
戦略3:ボーナスの活用
- 賞与の50%を借金返済に
- 年30〜50万円の繰上返済
戦略4:借換・おまとめローン
- 高金利の複数借金を低金利で一本化
- 返済管理が容易に
戦略5:公的支援
- 生活福祉資金貸付
- 求職者支援資金融資
公的支援の活用
生活福祉資金貸付
- 都道府県社会福祉協議会が窓口
- 低金利または無利子
- 一時的な生活困窮時に
求職者支援資金融資
- 失業中の生活支援
- 訓練受講中の融資
介護休業給付金
- 介護休業中の給与の67%
- 雇用保険から支給
これらは「借金」ではなく、公的な支援として活用できます。
債務整理の方法
借金返済が困難な場合の最終手段。
任意整理
- 弁護士・司法書士に依頼
- 利息カット・返済期間延長
- 元金は返済継続
- 信用情報5年掲載
個人再生
- 裁判所で住宅以外の借金を1/5〜1/10に
- 住宅ローン継続可
- 信用情報10年掲載
自己破産
- 裁判所で借金免除
- 一定の財産は処分
- 信用情報10年掲載
それぞれメリット・デメリットがあるため、弁護士相談が重要です。
借金問題の相談先
法テラス
- 国の運営する法律相談機関
- 無料法律相談
- 弁護士・司法書士の紹介
弁護士会の相談
- 法律相談センター
- 無料相談日あり
消費生活センター
- リボ払い・消費者金融トラブル
- 助言・情報提供
社会福祉協議会
- 生活福祉資金貸付の窓口
- 家計相談
これらを活用することで、借金問題への対処策が見えてきます。
借金を作らないための予防
1. 毎月の予算管理
- 給与天引きで貯蓄
- 月の支出予算を決める
- 家計簿アプリ活用
2. クレジットカードの使い方
- 利用限度額を低めに設定
- リボ払いは絶対禁止
- 月の利用額を把握
3. 衝動買いの防止
- 夜勤明けに買い物に行かない
- ネットショッピングのアプリ削除
- 1〜2日考えてから購入
4. 緊急時の備え
- 生活費3〜6か月分の貯蓄
- 借金前に貯蓄を取り崩す
借金を抱える介護職員の体験談
30歳・リボ払い完済
「リボ払いで残高80万円になっていましたが、夜勤手当を返済に集中させて2年で完済。今は使い方を見直して、貯蓄ができています。」
35歳・住宅ローン+奨学金
「住宅ローン2500万円+奨学金300万円で月返済10万円。ボーナスで年100万円の繰上返済し、住宅ローン15年目で完済予定。」
42歳・債務整理経験
「リボ・消費者金融で借金が膨らみ、任意整理で月返済を半減できました。今は計画的に返済しつつ、家計を立て直しています。」
まとめ
介護職員の借金は、住宅ローン・奨学金・リボ払い・消費者金融など多様です。高金利の借金から優先返済し、収入アップ・家計見直し・公的支援の活用で計画的に対処できます。
借金問題が深刻な場合は、弁護士・法テラス・消費生活センターへの相談を早めに行ってください。一人で抱え込まないことが、解決の第一歩です。
関連記事
- 介護職の節約術|現役介護士の家計簿
- 介護職奨学金返済|返還免除施設の探し方
- 介護職の家賃補助・寮制度|お得な施設の探し方
- 介護職のiDeCo・NISA活用|老後資金の作り方
- 介護職の手取り月収|年代別早見表
最終更新日: 2026-04-29
執筆: こえば編集部 介護ライターチーム