介護福祉士国家試験|難易度と合格率・対策
介護福祉士は介護業界で最も価値ある国家資格です。その取得には介護福祉士国家試験合格が必須。年1回の試験で合格率70%前後と決して簡単ではありませんが、計画的な準備で合格圏内です。
この記事では、介護福祉士国家試験を、出題範囲・合格率・科目別対策・勉強法・受験スケジュールまで網羅的に解説します。
介護福祉士国家試験の概要
試験日
例年1月下旬の日曜日。
合格発表
3月下旬。
受験資格
- 実務経験ルート:実務経験3年以上+実務者研修修了
- 養成校ルート:介護福祉士養成校(2年制)卒業
受験料
18,380円
試験形態
- 筆記試験(マークシート)
- 125問
- 試験時間:午前1時間50分・午後1時間40分
試験の出題範囲(11科目)
人間と社会領域
- 人間の尊厳と自立
- 人間関係とコミュニケーション
- 社会の理解
介護領域
- 介護の基本
- コミュニケーション技術
- 生活支援技術
- 介護過程
こころとからだのしくみ領域
- こころとからだのしくみ
- 発達と老化の理解
- 認知症の理解
- 障害の理解
医療的ケア領域
- 医療的ケア
総合問題
- 総合問題(事例問題)
合計13科目から125問が出題されます。
合格基準
必須要件1:総得点
総得点の60%以上(75点以上)。
必須要件2:全科目得点
全11科目群でそれぞれ得点があること(0点科目なし)。
両方を満たして合格。総得点だけ高くても、0点科目があれば不合格です。
合格率の推移
過去の合格率
- 2020年:69.9%
- 2021年:71.0%
- 2022年:72.3%
- 2023年:84.3%(難易度低下)
- 2024年:75.0%
合格率の傾向
70〜85%で推移。難易度は年により変動。
試験対策の基本
全範囲の理解
11科目+総合問題=13領域すべてをカバー。0点科目を作らないため、全範囲の学習が必須。
参考書
必須
- 中央法規「介護福祉士国家試験模擬問題集」
- 中央法規「介護福祉士国家試験ワークブック」
推奨
- ユーキャン「介護福祉士速習レッスン」
- 「介護福祉士国家試験過去問題集」
模擬試験
- 中央法規・ユーキャン等の模試
- 受験対策講座の模試
科目別の対策
人間と社会領域
- 社会保障制度・介護保険制度の理解
- 倫理・尊厳の概念
- コミュニケーション理論
介護領域
最も配点が高い領域。日々の業務と直結する内容で、実務経験が活きる。
こころとからだのしくみ領域
医学的知識・解剖生理。介護福祉士に必要な専門知識。
医療的ケア領域
喀痰吸引・経管栄養の知識。実務者研修で学んだ内容。
総合問題
事例問題で、複数科目の知識を組み合わせて解く。
勉強法のステップ
ステップ1:全範囲の概観(1〜2か月)
参考書1冊を通読して全体像を把握。
ステップ2:過去問演習(2〜3か月)
過去5年分の過去問を解く。間違えた箇所を参考書で確認。
ステップ3:科目別の集中対策(2〜3か月)
苦手科目を集中的に対策。
ステップ4:模試受験(試験前1〜2か月)
模擬試験で実力測定。時間配分の確認。
ステップ5:総まとめ(試験前1か月)
頻出問題・苦手分野の最終確認。
働きながらの勉強時間確保
1日の勉強時間
平均1〜2時間が目安。
勉強時間の工夫
- 通勤時間(電車内・自家用車)
- 夜勤明けの数時間
- 休日のまとめ学習(2〜4時間)
- 早朝の30分
1か月の勉強量
40〜60時間を目安に。試験6か月前から始めれば240〜360時間確保できます。
受験対策講座
通学講座
- 都市部の介護福祉士養成校
- 受験対策に特化
- 費用:5〜15万円
通信講座
- ユーキャン・四谷学院・三幸福祉カレッジ
- 自宅学習中心
- 費用:3〜10万円
eラーニング
- スマホ・PCで学習
- 隙間時間活用
- 費用:1〜5万円
これらを活用することで、効率的に学習できます。
試験当日の心構え
持ち物
- 受験票
- 筆記用具(HB鉛筆・消しゴム)
- 時計(秒針付き)
- 飲み物・軽食
- 防寒着
試験中の注意
- マークシート記入の注意
- 時間配分(1問1分が目安)
- 分からない問題は飛ばす
- 全問解答(空欄なし)
体調管理
- 前日は早めの就寝
- 朝食をしっかり食べる
- 余裕を持った会場到着
介護福祉士取得後
業務範囲の拡大
- リーダー候補としての評価
- 専門業務への配属
- 後輩指導の役割
給与アップ
- 月給+5,000〜15,000円
- 年収80〜120万円アップ
キャリアパス
- ユニットリーダー候補(5〜6年目)
- ケアマネ受験(5年経験)
- 認定介護福祉士検討
介護福祉士国家試験の体験談
26歳・3年経験で初受験合格
「実務経験3年で初受験。実務者研修受講後、6か月の勉強で合格。月給19万円→25万円にアップしました。」
32歳・2回目で合格
「初年度の試験で総合問題が苦手で不合格。1年かけて事例問題対策を強化。2回目で合格しました。」
45歳・40代で初受験合格
「介護10年目で初受験。年齢的に不安でしたが、業務知識を活かして合格。年収アップで子どもの教育費が確保できました。」
不合格時の対応
翌年への準備
- 苦手分野の集中対策
- 学習方法の見直し
- 模試の活用
モチベーション維持
- 同期との情報共有
- 受験対策講座への参加
- 目標再設定
不合格でも諦めずに、翌年合格を目指す姿勢が大切です。
養成校ルートの注意
2027年以降の変更
養成校ルートでも国家試験合格が必須化(2027年以降)。
影響
- 養成校卒業=介護福祉士の時代の終わり
- 在学中の受験対策強化
- 全員が国家試験を受験する時代へ
これを踏まえた進路選択が必要です。
国家試験合格のコツ
コツ1:全範囲をカバー
0点科目を作らないため、全科目を学ぶ。
コツ2:過去問演習を繰り返す
過去5年分を3周以上。
コツ3:模試で時間配分
実戦感覚を身につける。
コツ4:実務経験を活用
業務で得た知識を試験対策に活かす。
コツ5:継続学習
短期集中より、長期分散の学習が効果的。
まとめ
介護福祉士国家試験は、合格率70〜85%で、計画的な準備で合格可能です。出題範囲13領域すべてを学び、過去問演習・模試受験を経て、本番に臨みます。
働きながらでも合格は可能で、試験6か月前からの240〜360時間の学習で達成できます。介護福祉士取得は介護業界での確実なキャリアアップにつながる、最も価値ある投資です。
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最終更新日: 2026-04-29
執筆: こえば編集部 介護ライターチーム