障害者施設の介護|生活介護・施設入所支援
障害者支援施設は、知的・身体・精神障害者の生活を支援する施設です。高齢者介護とは別領域ですが、介護福祉士の経験が活きる業界として、キャリア展開先になります。
障害者施設の概要
法律上の位置づけ
障害者総合支援法による障害福祉サービス事業所。
主なサービス
- 生活介護
- 施設入所支援
- 自立訓練(機能訓練・生活訓練)
- 就労移行支援
- 就労継続支援A型・B型
全国の事業所数
約1万施設(2025年現在)。
利用者層
知的障害者
知的発達遅滞・自閉症等。
身体障害者
- 肢体不自由
- 視覚障害
- 聴覚障害
- 内部障害
精神障害者
統合失調症・うつ病・双極性障害等。
重症心身障害児者
知的障害+身体障害の重複。
強度行動障害者
自傷・他害行動の強い方。
障害者施設の種類
障害者支援施設(入所)
- 24時間支援
- 夜間も施設で生活
通所事業所
- 生活介護
- 自立訓練
- 就労支援
グループホーム(障害)
- 共同生活援助
- 少人数制
訪問系サービス
- 居宅介護
- 重度訪問介護
- 同行援護
- 行動援護
介護職員の業務
身体介護
- 食事介助
- 排泄介助
- 入浴介助
- 移乗介助
生活支援
- 掃除・洗濯
- 服装支援
- 金銭管理支援
自立訓練
- 日常生活動作訓練
- 社会参加訓練
- 機能訓練
就労支援
- 軽作業の指導
- 社会人マナー
- 就労移行への支援
行動支援
- 強度行動障害者対応
- 危険防止
- 環境調整
高齢者介護とは異なる業務範囲です。
必要な資格
介護福祉士
- 高齢者介護で取得した資格が活きる
- 障害者支援にも対応可
サービス管理責任者(サビ管)
- 障害福祉特有の資格
- 経験要件あり
- 計画相談支援
児童発達支援管理責任者(児発管)
- 児童領域
- 経験要件あり
ガイドヘルパー
- 同行援護
- 行動援護
これらの資格保有で活躍場面が広がります。
1日の流れ(障害者支援施設)
日勤(8:30〜17:30)
- 8:30 申し送り
- 9:00 朝食(食堂)
- 10:00 自立訓練・作業
- 12:00 昼食
- 13:00 入浴介助・自立訓練
- 15:00 おやつ・余暇活動
- 17:30 退勤
夜勤(2交代制)
- 17:00 申し送り
- 18:00 夕食
- 20:00 就寝介助
- 21:00 消灯・夜勤
- 6:30 起床介助
- 7:30 朝食
- 9:00 退勤
入所施設では夜勤あり。
給与・年収
介護福祉士の月給
- 22〜30万円
- 強度行動障害者対応で手当あり
年収
- 介護福祉士:300〜400万円
- サービス管理責任者:400〜500万円
- 施設長:500〜700万円
賞与
- 社会福祉法人:年4〜5か月分
- 民間運営:年3〜4か月分
障害者施設で働くメリット
1. 高齢者介護以外の経験
利用者層の幅広さ。
2. 自立支援の専門性
機能訓練・社会参加支援。
3. 多職種連携
医師・看護・PT/OT・社会福祉士等。
4. 児童領域への展開
児童発達支援等。
5. 介護福祉士の経験を活かす
身体介護スキルが活きる。
障害者施設で働くデメリット
1. 強度行動障害者対応
暴言・暴力リスク。
2. 業務範囲の幅広さ
身体介護+自立訓練+生活支援。
3. 利用者の若年層
20〜60代の利用者多く、長期支援。
4. 家族との関係
家族との関係構築の難しさ。
5. 給与水準
高齢者介護よりやや低めの傾向。
障害者施設のキャリア
5年目
- 介護福祉士+ガイドヘルパー
- 行動援護研修
10年目
- サービス管理責任者
- 主任候補
15年目以降
- 障害者支援施設施設長
- 児童発達支援管理責任者
- 独立開業
障害福祉領域への転身
介護福祉士からの転身
- 高齢者介護経験を活かす
- 身体介護スキルが活きる
- 新たな対象者への対応
必要な研修
- 強度行動障害支援者養成研修
- 行動援護従業者養成研修
- 同行援護従業者養成研修
これらで業務範囲を広げます。
障害者施設の体験談
32歳・特養→障害者支援施設
「特養5年経験後、障害者支援施設へ転職。利用者層が変わったが、身体介護スキルが活きています。年収380万円で、新たなやりがいを感じています。」
38歳・障害者支援施設サービス管理責任者
「障害福祉10年経験でサービス管理責任者取得。月給33万円・年収450万円。計画相談支援の専門職として活躍。」
45歳・障害者支援施設施設長
「障害者支援施設施設長で年収580万円。社会貢献度の高い仕事として、自分のキャリアの集大成です。」
介護と障害福祉の違い
対象者
- 介護:65歳以上の高齢者中心
- 障害福祉:全年齢の障害者
制度
- 介護:介護保険制度
- 障害福祉:障害者総合支援法
業務内容
- 介護:身体介護・生活援助・看取り
- 障害福祉:生活支援・自立訓練・就労支援
キャリアパス
- 介護:介護福祉士→ケアマネ→施設長
- 障害福祉:介護福祉士→サービス管理責任者→施設長
それぞれの違いを理解した上で、自分の興味・適性に合う領域を選びます。
障害者施設の今後
業界の方向性
- 障害者の地域移行推進
- 共生社会の実現
- ICT・AIとの連携
人材確保
障害福祉も介護同様、人材不足の業界。資格保有者は重宝されます。
介護福祉士の活躍
介護福祉士は障害福祉でも歓迎される人材です。
障害者施設を選ぶポイント
1. 対象障害
知的・身体・精神・重症心身。
2. サービス種類
入所・通所・訪問。
3. 法人形態
社会福祉法人・株式会社等。
4. 加算取得
報酬加算の取得状況。
5. 教育体制
障害福祉特有の研修。
まとめ
障害者支援施設は、知的・身体・精神障害者の生活を支援する施設です。介護福祉士からのキャリア展開先として、新たな対象者への対応を通じて自分のキャリアの幅を広げられます。
年収300〜400万円で、サービス管理責任者・施設長へのキャリアパスもあります。高齢者介護とは別領域ですが、介護福祉士の経験を活かせる業界として検討してください。
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最終更新日: 2026-04-29
執筆: こえば編集部 介護ライターチーム