保育士の給与・年収完全ガイド|施設別・経験別・地域別【2026年版】
保育士の給与・年収完全ガイド|施設別・経験別・地域別【2026年版】
「保育士は給料が安い」——よく言われますが、実態は施設・経験・地域で大きく異なります。2017年の処遇改善加算II、2025年の加算IV新設で、保育士の給与は大きく改善中。
この記事では、保育士の年収を施設形態別・経験年数別・地域別に網羅的に解説。年収アップの方法、諸手当、退職金まで、2026年時点の最新データを実例つきでまとめます。
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目次
保育士年収の全体像
業界平均(2026年)
- 業界全体: 380〜420万円
- 全産業平均(女性): 約400万円
- 過去10年で約60万円アップ
給与改善の歴史
- 2015年以前: 業界平均320万円
- 2017年: 処遇改善加算II新設
- 2022年: 加算III新設(月額9000円)
- 2025年: 加算IV新設
業界の給与改善要因
- 保育士不足
- 国の処遇改善政策
- 配置基準改善
- 業務効率化(ICT)
「保育士は安月給」のイメージは過去のもの
専門性を高めれば、年収500万円以上、主任クラスで600万円超も実現可能。
年代別の年収カーブ
20代
- 22歳・新卒: 280〜320万円
- 25歳・3年目: 320〜360万円
- 28歳・5年目: 360〜400万円
30代
- 30歳・8年目: 380〜420万円
- 32歳・10年目: 400〜450万円
- 38歳・15年目: 450〜500万円
40代
- 40歳・18年目: 460〜510万円
- 45歳・22年目: 480〜540万円
- 主任就任で+50万円
50代
- 50歳・28年目: 500〜600万円
- 副園長・園長就任
- 公務員はピーク
60代
- 再雇用で200〜350万円
- 嘱託として
- 業務縮小
施設形態別の年収
認可保育所
- 平均: 380〜420万円
- 経験10年: 400〜450万円
- 主任: 450〜500万円
- 園長: 550〜700万円
認定こども園(幼保連携型)
- 平均: 400〜440万円
- 教諭免許所持で+30万円
- 主任: 470〜520万円
- 園長: 600〜750万円
小規模保育(認可)
- 平均: 370〜400万円
- 規模小さく給与抑え目
- ただし業務量も少ない
企業主導型保育
- 平均: 380〜430万円
- 法人による差大
- 大企業設置は待遇良好
認可外保育施設
- 平均: 320〜400万円
- 法人方針で個別差大
- 24時間保育は手当多い
公立保育園
- 平均: 440〜500万円(地方公務員)
- 主任: 520〜580万円
- 園長: 650〜750万円
- 退職金多額
大手法人(JPホールディングス・グローバルキッズ等)
- 平均: 420〜470万円
- 主任: 500〜570万円
- 園長: 700〜850万円
私立有名園(慶応・学習院等)
- 平均: 450〜500万円
- 主任: 550〜650万円
- 園長: 700〜800万円
インターナショナル園
- 平均: 450〜600万円
- 英語保育のスキル要
- 主任: 600〜750万円
ベビーシッター(個人事業)
- 時給1500〜3500円
- 年収300〜500万円
病児保育施設
- 平均: 380〜440万円
- 看護師資格との重複で+50万円
地域別の年収
都市部
東京
- 認可平均: 420〜470万円
- 公立平均: 480〜540万円
- 都市手当・住宅手当多い
大阪
- 認可平均: 400〜450万円
- 公立平均: 470〜520万円
名古屋
- 認可平均: 390〜440万円
- 公立平均: 460〜510万円
福岡
- 認可平均: 370〜420万円
- 公立平均: 440〜490万円
地方都市
- 認可平均: 350〜400万円
- 公立平均: 420〜460万円
地方郡部
- 認可平均: 320〜370万円
- 公立平均: 400〜440万円
物価との関係
- 都市部の物価高で実質的可処分所得は地方と同等
- 住宅費が決定的
- 食費・通勤費の違い
職位別の年収
担任(一般保育士)
- 業界平均: 380〜420万円
- 経験5年: 360〜400万円
- 経験10年: 400〜450万円
クラスリーダー
- 業界平均: 400〜450万円
- 役職手当(月1〜2万円)
副主任
- 業界平均: 430〜480万円
- 副主任手当(月3〜4万円)
- 処遇改善加算II対象
専門リーダー(処遇改善加算II)
- 業界平均: 430〜480万円
- 月額40,000円アップ
主任
- 業界平均: 450〜500万円
- 主任手当(月3〜5万円)
- 公立は520〜580万円
副園長
- 業界平均: 500〜600万円
- 副園長手当(月5〜10万円)
園長
- 業界平均: 550〜700万円
- 園長手当(月10〜15万円)
- 公立は650〜750万円
- 大手法人は700〜850万円
法人本部・スーパーバイザー
- 業界平均: 600〜800万円
- 経営層クラス
- 大手法人で多い
基本給の構造
基本給の決まり方
- 経験年数
- 役職
- 業績評価
- 法人方針
新卒の基本給
- 公立: 21〜23万円/月
- 私立大手: 19〜22万円/月
- 私立中小: 17〜20万円/月
経験10年の基本給
- 公立: 28〜32万円/月
- 私立大手: 25〜30万円/月
- 私立中小: 22〜27万円/月
主任の基本給
- 公立: 35〜40万円/月
- 私立大手: 30〜36万円/月
昇給の仕組み
- 年5,000〜10,000円アップ(私立)
- 公立は俸給表通り
- 評価による加算もあり
諸手当
通勤手当
- 全額支給(月5万円上限が多い)
- 公共交通の実費
- マイカー通勤も支給対象
住宅手当
- 月5,000〜30,000円
- 法人による差大
- 公務員は手厚い
役職手当
- クラスリーダー: 月1〜2万円
- 副主任: 月3〜4万円
- 主任: 月3〜5万円
- 副園長: 月5〜10万円
- 園長: 月10〜15万円
担任手当
- 月3,000〜10,000円
- 担任クラスへの加算
早朝・延長手当
- 早朝(7〜8時): 時給+200〜500円
- 延長(18〜20時): 時給+200〜500円
夜勤手当
- 夜間保育園のみ
- 1回5,000〜10,000円
扶養手当
- 配偶者: 月10,000〜13,000円
- 子: 月5,000〜10,000円/人
資格手当
- 専門資格保有
- 月1,000〜10,000円
処遇改善加算
- 加算I: 月5,000〜10,000円
- 加算II: 月5,000〜40,000円
- 加算III: 月9,000円
- 加算IV: 月10,000〜15,000円
賞与
業界平均
- 年2回(夏・冬)
- 基本給の3〜4か月分(公立)
- 基本給の2〜3か月分(私立)
公立保育園
- 期末・勤勉手当合計4.5か月
- 安定した支給
大手法人
- 年3〜4か月分
- 業績連動も
中小法人
- 年2〜3か月分
- 業績による変動大
認可外
- 法人による差大
- 賞与なしの場合も
賞与の計算
基本給 × 月数 + 役職手当の月数
処遇改善加算
加算I(全保育士対象)
- キャリアパス要件
- 賃金改善要件
- 月額平均5,000〜10,000円
加算II(技能・経験に応じた加算)
専門リーダー(月額40,000円)
- 技能・経験7年以上
- キャリアアップ研修修了
- 専門分野での活動
副主任保育士(月額40,000円)
- 経験豊富で次期主任候補
職務分野別リーダー(月額5,000円)
- 経験3年以上
- 各分野研修修了
- 複数取得可
加算III(全保育士、2022年〜)
- 月額9,000円相当
加算IV(2025年新設)
- 経験年数による上乗せ
- 月額10,000〜15,000円
加算の組合せでの月額収入
経験10年で副主任認定+専門リーダー認定の場合:
- 加算I: 月10,000円
- 加算II副主任: 月40,000円
- 加算II専門リーダー: 月40,000円
- 加算III: 月9,000円
- 加算IV: 月12,000円
- 合計: 月111,000円アップ
加算IIの認定数の上限
法人規模による上限あり。全員が取得できるわけではない。
退職金
公立保育園
- 共済組合経由
- 20年勤続: 1,000〜1,200万円
- 30年勤続: 2,000〜2,500万円
私立法人
- 退職共済加入が一般的
- 20年勤続: 500〜800万円
- 30年勤続: 1,000〜1,500万円
退職共済の種類
- 社会福祉施設職員退職手当共済
- 民間退職共済
退職金がない法人
- 認可外
- 一部の中小
- 法人による
退職金確認
入職時に必ず確認すべき項目。
年収アップの方法
1. 資格取得
- キャリアアップ研修
- 専門リーダー認定
- 認定保育士
2. 転職
- 大手法人へ
- 公立試験合格
- 認定こども園へ
3. 役職アップ
- 副主任
- 主任
- 副園長
- 園長
4. 専門性の発揮
- 行事担当
- 後輩指導
- 業務改善実績
5. 男女ミックス的な特殊スキル
- 英語保育
- モンテッソーリ
- 病児保育
6. 副業・フリーランス
- ベビーシッター
- 講師業
- 執筆
男女の年収差
業界の特徴
- 男女同一賃金が原則
- 性別による差はほぼない
- 男性比率は4%程度
男性保育士の傾向
- 離職率低い
- 長期勤続でリーダー職へ
- 年収が高くなりやすい
女性保育士の傾向
- ライフイベントで一時離職も
- 育休復帰で短時間勤務
- 制度活用で長期キャリア可能
副業
副業の状況
- 法人方針で異なる
- 認める法人と禁止法人
- 確認必須
副業の選択肢
- ベビーシッター
- 家庭教師
- 執筆業
- ハンドメイド
- フリマアプリ
副業の注意点
- 法人ルール遵守
- 確定申告
- 体力配慮
- 本業への影響回避
生涯年収
試算(私立保育所のみ)
- 22歳〜60歳・38年勤続
- 平均年収400万円
- 退職金1,000万円
- 生涯年収: 1.6億円程度
公立保育士
- 平均年収450万円
- 退職金2,000万円
- 生涯年収: 1.9億円程度
大手法人キャリア
- 平均年収450万円
- 主任・園長就任で年収500万円超
- 生涯年収: 1.7〜2億円
キャリアアップでの差
- 一般のまま: 1.5〜1.7億円
- リーダー・主任: 1.7〜1.9億円
- 副園長・園長: 1.9〜2.2億円
体験談
ケース1: 28歳・5年目認可
「年収400万円・賞与4か月。大手法人転職で+50万円。」
ケース2: 35歳・主任10年目
「主任就任で年収490万円。処遇改善加算IIフル活用。」
ケース3: 32歳・公立認可
「公立で年収440万円・退職金見込み2300万円。」
ケース4: 42歳・大手法人園長
「園長就任で年収580万円。経営参画の充実感。」
ケース5: 50歳・公立園長
「公立30年で年収720万円。安定したキャリアの集大成。」
ケース6: 30歳・小規模保育
「小規模保育で年収380万円。仕事ゆとりあり、家庭との両立優先。」
ケース7: 38歳・認定こども園
「保育教諭(両資格)で年収440万円。教育要素も担当。」
ケース8: 25歳・新卒大手
「新卒で大手法人入職、年収320万円。3年で350万円超を目指す。」
ケース9: 45歳・園長兼経営者
「自営の認可外開設で年収550万円。リスクと自由度のバランス。」
ケース10: 33歳・ベビーシッター
「個人事業のベビーシッターで年収500万円。マッチングサイト経由。」
まとめ
保育士の年収は、施設形態・経験年数・地域・職位・資格で大きく異なります。業界平均380〜420万円ですが、専門性を高めれば500万円以上、主任・園長クラスで600〜800万円も可能。
2017年の処遇改善加算II、2025年の加算IV新設で、専門性とキャリアを磨いた保育士の処遇は大きく改善。
「保育士は安月給」のイメージは過去のもの。自分のキャリア戦略を持って、年収アップを実現してください。長期キャリアで生涯年収2億円以上も十分可能です。
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最終更新日: 2026-04-30
執筆: こえば編集部 保育ライターチーム