看護師の夜勤手当はいくら?|2交代・3交代・施設形態別の相場
夜勤手当の金額は、病院によって倍近く差がつく。今の職場の夜勤1回の手当が妥当なのか、転職先を比較するときに何を基準にすればいいのか。この記事では看護師の夜勤手当の相場と、手当以外に見るべきポイントを整理する。
夜勤手当の全国平均
日本看護協会の2023年病院看護実態調査による、看護師の夜勤手当の平均は以下の通り。
2交代制
- 夜勤1回(16時間):11,286円
- 深夜割増込み上限:15,000円前後
- 都市部急性期:12,000〜16,000円
- 地方中小病院:8,000〜11,000円
3交代制
- 準夜勤(16時〜0時):4,234円
- 深夜勤(0時〜8時):5,680円
- 合計月8回入った場合:約3.5〜4.5万円の上乗せ
この差がそのまま年収に反映される。月5回夜勤する人なら、夜勤手当が3,000円違うだけで年間18万円の差。
施設形態別の夜勤手当
大学病院・公立急性期
夜勤手当は13,000〜16,000円と高め。基本給も高く、夜勤・手当・賞与のバランスが良い。ただし急性期ゆえ業務負荷は重い。
一般病院(200床以上)
夜勤手当は10,000〜13,000円。病院の経営規模と地域で差がある。
中小病院(200床未満)
夜勤手当は7,000〜11,000円。基本給も低いことが多く、年収ベースで大規模病院との差が出やすい。
療養型・慢性期病院
夜勤手当は8,000〜12,000円。急変対応は少なめだが、夜勤帯の人員配置が薄いため1人あたりの負担は急性期と変わらないこともある。
精神科病院
夜勤手当は9,000〜13,000円。身体的処置は少ない代わりに、患者対応で精神的な消耗が大きい。
介護施設(特養・老健)
夜勤手当は6,000〜10,000円。看護師は配置数が少なく、1人夜勤になる施設もある。単独夜勤は精神的負担が重いため、配置人員は必ず確認。
クリニック
基本的に夜勤なし。夜間救急対応のクリニックは一部あるが稀。
夜勤手当が高い病院・低い病院の傾向
高い病院の特徴
- 都市部(東京・大阪・名古屋・横浜)
- 公立・独立行政法人・大学病院
- 病床500床以上の大規模急性期
- 看護配置7対1を取っている
- 救命救急センターを持つ
低い病院の特徴
- 地方の中小病院
- 民間法人の中規模病院
- 療養病床・慢性期中心
- 看護配置13対1以下
- 経営的に人件費を抑えている
手当以外に見るべき5項目
1. 深夜割増率
労基法で深夜(22時〜翌5時)は25%以上の割増が義務。病院によっては35〜50%割増を独自に設定しているところもあり、時給ベースで大きく違ってくる。
2. 夜勤帯の人員配置
同じ夜勤手当でも、看護師1人で患者20人を見るのと、3人で見るのでは負担がまったく違う。病床数と夜勤看護師数の比率を確認する。
3. 仮眠の実態
仮眠室の有無だけでなく、実際に2時間きちんと取れているか。ナースコールで呼ばれる頻度はどうか。現場の看護師に直接聞けるとよい。
4. 夜勤月回数の上限
月8回を超えると疲労蓄積の影響が目に見えて出る。面接で「月の夜勤回数は最大何回までですか」と必ず質問する。
5. 夜勤明け後の休み
夜勤明け当日は休み扱いにする病院と、半休扱いの病院がある。明けの翌日が休みなのか、日勤が入るのかでも疲労度は違う。
夜勤手当で比較するならこえばで口コミを
求人票に書かれた夜勤手当と、実際に働いている看護師が感じる金額感は一致しないことがある。「手当は高いが、人員配置が薄くて辛い」「手当は平均的だが、仮眠がしっかり取れるので体は楽」といった実感は、口コミで拾うしかない。
よくある質問
Q. 夜勤手当と深夜手当は違うの?
夜勤手当は病院独自に設定されている手当の総称。深夜手当(深夜割増)は労基法で義務付けられた22〜5時の割増賃金で、夜勤手当に含まれている病院と、別建てで支給する病院がある。
Q. 夜勤手当は税込み?税引き後?
求人票の金額は額面(税引き前)。所得税・社会保険料で実際の手取りは80〜85%程度になる。
Q. パートの夜勤手当はどうなる?
正職員の夜勤手当の70〜90%程度が相場。病院によって差が大きい。シフトに入る回数を事前に交渉することがポイント。
夜勤手当と実態のギャップは、口コミでしか見えない。実際に働いた看護師の声で比較しよう。