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看護師の退職届の書き方|…

看護師の退職届の書き方|テンプレと提出タイミング

「退職届ってどう書くの?」「退職願との違いは?」——退職を決意した看護師の多くが直面する実務的な疑問です。退職届は法的にも重要な書類で、書き方・提出タイミングを誤ると、退職プロセスでトラブルになります。

この記事では、看護師の退職届の書き方を、テンプレート・提出タイミング・退職願との違い・トラブル時の対処法まで網羅的に解説します。これから退職届を準備する方、提出のタイミングで迷っている方、書類作成に不安がある方に向けた実務情報です。


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目次

退職届と退職願の違い

まず、混同しやすい2つの書類の違いを整理します。

退職願

「退職したい」という意思を上司に伝える書類。受理されるかどうかは病院側の判断に委ねられる、相談的な性質を持ちます。

退職届

「退職する」という確定した意思を伝える書類。提出した時点で、病院側の承認なしに退職が成立します。

使い分け

  • まず口頭で伝える → 退職願 → 退職届の順が標準
  • 「退職願」を出して、受理後に「退職届」に変更
  • スムーズに進める場合は、最初から「退職届」を直接提出することも可能

医療現場では、最初から「退職届」を出すケースが増えています。


退職届の書き方の基本

フォーマット

  • 用紙: 白色のB5またはA4の便箋
  • 筆記具: ボールペン(黒)または万年筆
  • 縦書きが正式(横書きも可)

必須記載事項

  1. 「退職届」の表題
  2. 私事(わたくしごと)の文言
  3. 退職理由(「一身上の都合」)
  4. 退職日
  5. 提出日
  6. 所属部署・氏名・捺印
  7. 宛先(病院長または所属長)

退職届のテンプレート(縦書き)

                                                    退
                                                    職
                                                    届




私
事



一



の



合



よ



二
〇
二
六
年


月


日



退



い


し


す



二〇二六年〇月〇日


                                          看
                                          護
                                          部 
                                          〇〇病棟
                                          氏名 〇〇〇〇 印


◯◯病院  病院長  ◯◯◯◯ 殿

(縦書きはこのような形式)


退職届のテンプレート(横書き)

横書きが許される病院では、以下のフォーマットを使います。

                                 退職届

                                                  2026年〇月〇日


私事、一身上の都合により、誠に勝手ながら2026年〇月〇日をもって退職いたしたく、ここにお届け申し上げます。


                                          看護部 〇〇病棟
                                          氏名 〇〇〇〇 印


◯◯病院 病院長
◯◯◯◯ 殿

縦書き・横書きはどちらでも構いませんが、伝統的なフォーマットは縦書きです。


退職届を書く時の注意点

注意点1 退職理由は「一身上の都合」で統一

具体的な理由(結婚・転職・体調)を書く必要はありません。「一身上の都合」で十分です。

注意点2 退職日は明確に

「2026年◯月◯日をもって」と具体的な日付を記入。曖昧な「来月末」は避けます。

注意点3 印鑑を忘れない

シャチハタではなく、認印または朱肉付きの印鑑を使います。

注意点4 提出日と退職日の整合性

提出日は実際に提出する日、退職日は退職予定日。両者の間隔は就業規則を確認(通常2〜3か月前)。

注意点5 誤字脱字は致命的

書き直しが必要。修正液は使わず、書き直しが基本です。


退職届の提出タイミング

一般的なタイミング

  • 退職予定日の2〜3か月前
  • 就業規則で「2か月前まで」と定められている病院が多数
  • 法律上は2週間前で良いが、慣行として2〜3か月

早すぎる提出のデメリット

  • 引き止めの時間が長くなる
  • 同僚との関係性が変わる可能性
  • 自分のメンタルへの影響

遅すぎる提出のデメリット

  • 引き継ぎが慌ただしい
  • 病院側との関係悪化
  • 有給消化が難しい

「2か月前」を目安に、早すぎず遅すぎずのタイミングを選んでください。


提出前に伝える順序

1. 直属の上司(看護師長)に口頭で伝える

退職届を提出する前に、必ず口頭で意思を伝えます。突然の書面提出はマナー違反。

2. 上司との対話で退職を確認

引き止めの可能性、退職日の調整、引き継ぎの相談を経て、正式な退職届の提出時期を決めます。

3. 退職届を作成・準備

口頭での合意を得たら、退職届を作成。日付や宛先を確認します。

4. 上司に手渡しで提出

直接上司に渡すのが基本。郵送は避けます。

5. 控えをコピー

提出した退職届のコピーを残し、自分の手元にも保管。


退職届の提出方法

直接手渡し(基本)

  • 上司に「退職届をお持ちしました」と伝えて手渡し
  • 上司から人事部・看護部長に渡される
  • 控えを残す

郵送(最後の手段)

トラブルなどでどうしても直接渡せない場合は、内容証明郵便で郵送します。ただし、関係性悪化の可能性が高いため、最終手段として考えてください。

メール提出

医療業界では一般的ではありません。書面提出が標準です。


退職届を受理されない場合

よくあるパターン

  • 「もう少し考えてほしい」と返却される
  • 「人手不足だから」と引き止められる
  • 「後任が決まるまで待ってほしい」と先延ばし

法的にはどうか

労働者には退職の自由があり、退職届を出した時点で2週間後には退職できます(民法627条)。受理されないからといって、辞められないわけではありません。

対処法

  • 退職届を提出した日付を記録
  • 引き続き出勤しつつ、再度退職意思を伝える
  • 内容証明郵便で再提出
  • 労働基準監督署、労働組合への相談
  • 弁護士相談(最終手段)

有給消化と退職届のタイミング

有給消化の権利

労働者には有給消化の権利があり、退職時に残っている有給はすべて消化できます。

計画的な消化

  • 退職日から逆算して、有給消化期間を確保
  • 引き継ぎ期間と有給消化期間を分ける
  • 有給消化期間中の連絡対応を上司と確認

有給消化を断られた場合

「業務都合で…」と断られても、法的には消化する権利があります。労働組合・労働基準監督署への相談も選択肢。


退職届を出した後の業務

引き継ぎの本格化

退職届提出後、引き継ぎ計画に基づいて業務を進めます。後任者が決まり、引き継ぎ事項をリストアップ。

周囲への報告

師長との合意のもと、同僚・他職種・患者さんへの段階的な報告を進めます。

最終勤務日まで

退職届を出したからといって業務に手を抜かない。最後まで責任を持って業務を務めることが、円満退職の鍵です。


退職時に必要な書類・手続き

病院から受け取る書類

  • 離職票(雇用保険の手続きに必要)
  • 源泉徴収票
  • 健康保険資格喪失証明書
  • 退職証明書(必要に応じて)
  • 年金手帳(預けていた場合)

病院に返却する物

  • 健康保険証
  • 名札・社員証
  • 制服(レンタルの場合)
  • 業務用備品

退職後の手続き

  • 健康保険の切り替え(任意継続 or 国民健康保険)
  • 年金の切り替え(国民年金 or 次の職場の厚生年金)
  • 雇用保険の手続き(失業保険を受ける場合)
  • 住民税の支払い切り替え

トラブル事例と対処

事例1 退職届を返却された

「もう少し考えて」と返却される場合、再度退職意思を明確に伝えます。文書で「◯月◯日付で退職する意思は変わりません」と書いて再提出も有効。

事例2 後任が決まらない

「人手不足だから」を理由に引き止めるケース。「私が辞める前に必ず後任を見つけてほしい」と病院側に責任を委ねつつ、自分は退職予定日を維持。

事例3 有給消化を拒否される

「業務都合で…」と断られた場合、労働基準監督署や労働組合への相談を視野に。

事例4 退職金が支払われない

「規定外」「途中退職だから」と支払いを拒否される場合、退職金規定を確認。労働基準監督署に相談。

事例5 退職届の控えがなくトラブル

退職届を出した記録がないと、後で「言った言わない」のトラブルに。必ず控えを残してください。


退職届に関する法律・規定

民法627条

期間の定めのない労働契約は、2週間前に通告すれば退職できると規定。法的にはこれが原則。

就業規則

多くの病院で「退職届は2か月前まで」と定めている。慣行として尊重するべきだが、法的には2週間でOK。

労働基準法

退職届の受理拒否は、法的には無効。退職の意思表示は労働者の権利。

これらを理解しておくと、引き止めや受理拒否に毅然と対応できます。


よくある質問(FAQ)

Q. 退職届と退職願の違いは?

A. 退職願は「退職したい」という相談的な書類、退職届は「退職する」という確定的な書類。退職届の方が強い意思表示。

Q. 退職届は手書きとパソコン、どちらがいい?

A. 一般的には手書きが正式とされていますが、パソコン作成も問題ない病院が増えています。指定があれば従ってください。

Q. 退職届を出す前に上司に伝えなくてもいい?

A. マナー違反なので、必ず口頭で伝えてから書面提出します。

Q. 退職届の宛先は誰?

A. 通常は病院長宛(◯◯病院 病院長 ◯◯◯◯ 殿)が標準。所属長(看護部長)宛のケースもあるので、確認が必要。

Q. 退職届を撤回できますか?

A. 受理前であれば撤回可能。受理後は基本的に撤回できません。慎重に判断してください。


まとめ

看護師の退職届は、「退職届」の表題・「私事」「一身上の都合」の文言・退職日・提出日・所属部署・氏名・捺印・宛先の8項目で構成します。テンプレートを使いつつ、就業規則と退職予定日を確認して提出してください。

提出前に必ず口頭で上司に伝えること、退職予定日の2〜3か月前に提出すること、控えを残すこと、有給消化を計画的に行うこと——これらが円満退職の基本です。退職届は法的にも重要な書類。慎重に作成し、丁寧に提出することで、退職後の関係性も良好に保てます。


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最終更新日: 2026-04-29
執筆: こえば編集部 看護師ライターチーム

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