介護施設別の年収比較|特養・老健・有料・訪問の差
「特養と有料、どっちが給料高い?」「訪問介護の年収は?」——転職時に最も気になる施設別の年収比較。施設形態によって、給与構造・夜勤手当・処遇改善加算の配分が大きく異なります。
この記事では、介護施設別の年収を、特養・老健・有料・GH・サ高住・デイ・訪問・小多機の8形態で比較します。
特別養護老人ホーム(特養)
平均年収
- 介護福祉士:380〜450万円
- 主任クラス:500〜580万円
- 施設長:600〜800万円
給与構造
- 基本給:23〜28万円
- 夜勤手当:1回6千〜1.2万円
- 処遇改善加算:月3〜4万円(加算I取得)
- 特定加算:リーダー級月8万円
- 賞与:年4〜5か月分
特徴
- 社会福祉法人運営多く、福利厚生充実
- 夜勤手当が積み上がる
- 看取り介護加算取得施設で看取り期手当も
介護老人保健施設(老健)
平均年収
- 介護福祉士:370〜430万円
- 主任クラス:480〜560万円
- 施設長:600〜800万円
給与構造
- 基本給:22〜27万円
- 夜勤手当:1回6千〜1.2万円
- 処遇改善加算:月3〜4万円
- 特定加算:対象者月8万円
- 賞与:年3〜4か月分
特徴
- リハ職連携で多職種環境
- 在宅復帰加算等の特殊加算
- 医療系法人運営も多い
介護付き有料老人ホーム
平均年収
- 介護福祉士:340〜420万円
- 大手チェーン:380〜480万円(SOMPO・ベネッセ等)
- 主任クラス:480〜600万円
- 施設長:600〜900万円
給与構造
- 基本給:22〜27万円
- 夜勤手当:1回6千〜1.2万円
- 処遇改善加算:月3〜4万円
- 役職連動の業績手当
- 賞与:年3〜4か月分
特徴
- 大手チェーンは福利厚生・教育充実
- 中小有料は加算配分にバラつき
- 利用者単価が高く施設経営は安定
住宅型有料老人ホーム
平均年収
- 介護福祉士:300〜380万円
- 介護は外部サービスのため低めの傾向
給与構造
- 基本給:20〜24万円
- 夜勤手当:1回5千〜1万円
- 処遇改善加算:対象外または小規模
- 賞与:年2〜3か月分
特徴
- 介護を直接行わず、見守り・相談中心
- 業務密度低めだが給与も低め
グループホーム(GH)
平均年収
- 介護福祉士:330〜400万円
- 主任クラス:430〜520万円
- 管理者:500〜650万円
給与構造
- 基本給:21〜25万円
- 夜勤手当:1回6千〜1.2万円
- 処遇改善加算:月3〜4万円
- 認知症ケア加算
- 賞与:年3〜4か月分
特徴
- 9名×ユニットの小規模で、年収はやや低め
- 認知症介護実践者研修・リーダー研修受講者は手当UP
- 夜勤専従の選択肢あり
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
平均年収
- 介護福祉士:300〜360万円
給与構造
- 基本給:19〜23万円
- 夜勤手当:施設による
- 処遇改善加算:対象外または併設介護事業所のみ
- 賞与:年2〜3か月分
特徴
- 安否確認・生活相談中心で給与水準は低め
- 併設訪問介護事業所での勤務なら加算対象
通所介護(デイサービス)
平均年収
- 介護福祉士:300〜360万円
- 管理者:400〜500万円
給与構造
- 基本給:20〜24万円
- 夜勤手当:なし(日勤のみ)
- 処遇改善加算:月2〜3万円(規模で異なる)
- 送迎手当(ドライバー手当)
- 賞与:年3〜4か月分
特徴
- 日勤のみで夜勤手当なし
- 土日休みも可能
- 機能訓練特化型は加算高め
訪問介護(ホームヘルパー)
平均年収
- 常勤介護福祉士:330〜420万円
- サービス提供責任者:380〜480万円
- 登録ヘルパー:時給1,500〜2,000円
給与構造(常勤)
- 基本給:23〜28万円
- 移動手当・直行直帰手当
- 処遇改善加算:月3〜4万円
- 賞与:年3〜4か月分
給与構造(登録ヘルパー)
- 時給1,200〜2,000円(身体介護)
- 時給1,000〜1,500円(生活援助)
- 移動時間の支給(短い場合あり)
特徴
- 1対1のケアで自律性高い
- 登録ヘルパーは扶養内パートに人気
- サービス提供責任者は管理職として給与アップ
小規模多機能型居宅介護(小多機)
平均年収
- 介護福祉士:340〜400万円
- 管理者:500〜650万円
給与構造
- 基本給:21〜25万円
- 夜勤手当:1回6千〜1.2万円
- 処遇改善加算:月3〜4万円
- 賞与:年3〜4か月分
特徴
- 通い・訪問・泊まりの統合サービス
- 中規模で柔軟な働き方
- 認知症対応型小多機もあり
看護小規模多機能(看多機)
平均年収
- 介護福祉士:350〜420万円
- 管理者:550〜700万円
給与構造
- 基本給:22〜27万円
- 夜勤手当:1回6千〜1.2万円
- 処遇改善加算:月3〜4万円
- 医療連携加算
- 賞与:年4か月分
特徴
- 看護機能併設で医療連携が密
- 喀痰吸引等の医療的ケア多い
- 介護福祉士の中でも医療系志向に向く
施設形態別の年収比較表
| 形態 | 介護福祉士平均 | 主任クラス | 施設長 | 夜勤 |
|---|---|---|---|---|
| 特養 | 380〜450万円 | 500〜580万円 | 600〜800万円 | あり |
| 老健 | 370〜430万円 | 480〜560万円 | 600〜800万円 | あり |
| 介護付有料 | 340〜420万円 | 480〜600万円 | 600〜900万円 | あり |
| 住宅型有料 | 300〜380万円 | 380〜480万円 | 500〜700万円 | あり |
| GH | 330〜400万円 | 430〜520万円 | 500〜650万円 | あり |
| サ高住 | 300〜360万円 | 380〜450万円 | 500〜600万円 | 施設による |
| デイ | 300〜360万円 | 400〜500万円 | 500〜650万円 | なし |
| 訪問介護 | 330〜420万円 | 380〜480万円 | 500〜700万円 | なし(別契約) |
| 小多機 | 340〜400万円 | 430〜520万円 | 550〜700万円 | あり |
| 看多機 | 350〜420万円 | 480〜580万円 | 600〜800万円 | あり |
年収を決める3要素
1. 夜勤の有無
夜勤ありの施設は月5〜12万円の夜勤手当が積み上がる。年収60〜144万円の差。
2. 加算取得状況
加算I取得施設と未取得施設で月3〜4万円の差。年収40〜100万円の差。
3. 法人運営形態
社会福祉法人は賞与4〜5か月、退職金共済加入。民間中小は賞与2〜3か月。年収50〜100万円の差。
同じ年収でも違う「実質年収」
福利厚生の差
- 寮あり:月家賃3〜5万円の節約=年36〜60万円
- 住宅手当:月2〜5万円=年24〜60万円
- 通勤手当:月1〜3万円=年12〜36万円
- 食事補助:月5千〜2万円=年6〜24万円
これらを含めた「実質年収」で比較するのが転職判断の本質です。
退職金の差
- 社会福祉法人(退職共済):勤続20年で500〜700万円
- 民間中小:勤続20年で200〜400万円
長期キャリア視点では、社会福祉法人系が経済的に有利です。
高年収を狙える施設
1. 大手介護グループの大規模特養
年収500万円〜、施設長で1000万円超も。
2. 看多機(医療連携型)
医療ニーズの高い利用者対応で、加算と専門性で年収アップ。
3. 大手チェーン有料の主任クラス
特定処遇改善加算配分対象で年収500万円超。
4. 訪問介護事業所の管理者
サービス提供責任者→管理者で年収500万円超。独立開業で1000万円超も。
5. 認定介護福祉士+主任ケアマネ
複数資格で月給+3〜5万円、年収50〜100万円アップ。
まとめ
介護施設の年収は、特養・老健・大手有料が高め、住宅型有料・サ高住・デイが低めの傾向です。夜勤の有無・加算取得・法人運営形態の3要素が年収を決定します。
転職時は額面年収だけでなく、福利厚生・退職金・教育投資を含めた「実質年収」で比較してください。長期キャリア視点で、自分のライフスタイルとキャリア目標に合う施設を選びましょう。
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最終更新日: 2026-04-29
執筆: こえば編集部 介護ライターチーム