女性現場監督のキャリア|男性社会で活躍する5年間
女性現場監督のキャリア|男性社会で活躍する5年間
「女性が建設業の現場監督として活躍できるか?」「結婚・出産後も続けられるのか?」——女性建設業従事者なら誰もが直面する疑問です。スーパーゼネコンに新卒入社して5年目を迎えた女性現場監督の体験談を紹介します。
この記事では、入社時の苦労・職人との関係構築・1級取得・出産育児準備まで、リアルな道のりを解説します。
あわせて読みたい
- 女性建設職人の働き方|現場・施工管理の選択肢
- 女性建設職人のキャリア|出産・育児・現場復帰の道
- 建設業のキャリアパス完全ガイド|職人・施工管理・独立の道
目次
プロフィール
- 名前: M氏(仮名)
- 年齢: 27歳
- 出身地: 神奈川県
- 学歴: 4年制大学・建築学科
- 家族: 既婚(2024年)・子なし(妊活中)
- 居住地: 東京都内
- 趣味: ヨガ・カフェ巡り
新卒入社時
22歳でスーゼネ入社
大学院ではなく学卒で就職。施工管理志望。
同期入社
- 全体: 80名
- 女性: 5名
- 施工管理志望の女性: 2名(自分含む)
配属先
都内のオフィスビル新築現場(15階建)。
当時の現場の女性比率
- 監督・所員: 自分1人(他は男性10名)
- 職人: 男性のみ(50名)
- 全体: 100%が男性以外、自分1人
「紅一点」状態でのスタート。
入社1〜2年目の苦労
1. トイレ問題
仮設トイレが男女別になっていない現場で苦労。本社の男女別仮設トイレ整備を待つ。
2. 職人さんとの会話
最初は方言・専門用語が分からない。下ネタも多くて居心地悪い。
3. 体力面
重量物の運搬が辛い。男性同期に頼ることが多い。
4. 早朝対応
朝6時出社の現場での生活リズム。
5. 男性社会の文化
体育会系のノリに馴染めず。
6. 飲み会
職人さんとの飲み会で居心地悪い。
対処法
- 苦手な飲み会は早退OKのルール作り
- 上司・先輩との相談
- 女性同期との交流継続
- 体力作り(ジム・ヨガ)
最初の2年は本当に辛かった。
職人との関係構築
試行錯誤の3年目
職人さんとの関係構築が大きな課題。
工夫した点
- 大きな声で挨拶
- 朝礼での明確な指示
- 一服での参加(コーヒーの差し入れ)
- 質問は素直に
- 約束を守る
- 嘘をつかない
転機
- 職人さんに「お前、最近頼りになるな」と言われる
- 棟梁が私の指示に従ってくれるように
- 雑談ができる関係に
学んだこと
- 性別より「仕事ができるか」
- 信頼は時間で築く
- 男性社会でも女性が活躍する余地はある
3年目で2級資格取得
学習計画
- 入社2年目から学習開始
- 通信講座(日建学院)
- 通勤時間+休日学習
学習時間
- 平日: 1時間
- 休日: 4時間
- 月60〜80時間
試験結果
- 25歳で2級建築施工管理技士合格
- 月手当が1.5万円アップ
取得後の変化
- 主任技術者として配置可能
- 社内での評価向上
- 1級への足がかり
4年目に主任昇格
主任への昇格
26歳で主任に昇格。同期の中でも早い方。
担当業務
- 工区担当(基礎・地下)
- 部下指導(新人1名)
- 業者管理
部下指導
新人女性1名を指導。先輩としての責任。
年収
- 入社4年目: 600万円
- 主任手当+資格手当
苦労
- 部下指導の難しさ
- 自分の業務+指導の負担
- 先輩との調整
やりがい
- 自分が業務を回している実感
- 部下の成長を見られる
- 業界での評価上昇
5年目に1級取得・現場代理人補佐
1級学習計画
- 4年目から学習開始
- 通信講座+資格学校
- 模試5回
学習時間
- 平日: 2時間
- 休日: 6〜8時間
- 月100〜120時間
試験結果
- 27歳で1級建築施工管理技士合格
取得後の変化
- 月手当が3万円アップ
- 監理技術者として配置可能
- 現場代理人補佐に昇格
- 年収: 700万円
男性同期との比較
同期の男性も1級取得していたが、同じタイミングで取得できたことに自信。
結婚・育休の計画
結婚
26歳で結婚。夫はIT業界、在宅勤務。
妊活開始
27歳で妊活開始。1〜2年で出産希望。
育休計画
- 産休: 産前6週・産後8週
- 育休: 1年〜1年半
復帰計画
- 短時間勤務で復帰
- 在宅可能なBIM・CAD業務中心
- 1〜2年で通常勤務復帰
配偶者の協力
- 夫が在宅勤務で育児分担
- 家事分担
- 経済的安定
会社のサポート
- 産休育休制度100%取得
- 復帰後の短時間勤務
- メンター制度
スーゼネだから安心して妊活できる環境。
後輩女性への影響
後輩女性の増加
入社5年目時点で、社内女性監督が15名に増加(5年前は5名)。
自分が後輩のメンターに
新人女性監督2名のメンターとして、月1回相談。
後輩から学ぶこと
- 自分が新人時代に困ったことを言語化
- 後輩の課題は自分の課題でもあった
- メンターになることで自分も成長
業界全体への波及
- 「女性監督として活躍できる」モデルになる
- スーゼネ内の女性比率向上
- 業界全体の女性活躍推進
これが私の社会貢献。
これから建設業を目指す女性へ
アドバイス1: 体力作りは必須
入社前から運動習慣。
アドバイス2: 男性社会への適応
最初は辛いが時間で慣れる。
アドバイス3: 仕事で信頼を築く
性別ではなく実力で評価される姿勢。
アドバイス4: 1級資格を早く
5年目までに取得が目標。
アドバイス5: 配偶者選び
理解ある配偶者と。
アドバイス6: メンター・先輩を持つ
社内・社外問わず複数。
アドバイス7: 諦めない
最初の2年が一番きつい。続ければ景色が変わる。
これから建設業を目指す女性は、覚悟を持って飛び込んでください。
まとめ
女性現場監督として5年間スーパーゼネコンで活躍した体験から、男性社会への適応・職人との関係構築・1級資格取得・結婚出産計画まで、リアルな道のりを共有しました。
最初の2年は本当に辛い。でも続ければ職人さんから頼られ、後輩のメンターとなり、業界の変化を主導する立場になれる。建設業の女性活躍はこれからが本番。これから建設業を目指す女性が、安心してキャリアを描ける業界に変えていきましょう。
関連記事
- 女性建設職人の働き方|現場・施工管理の選択肢
- 女性建設職人のキャリア|出産・育児・現場復帰の道
- 建設業のキャリアパス完全ガイド|職人・施工管理・独立の道
- 1級建築施工管理技士|受験戦略と現場での価値
- 建設業の育休取得|男性育休と現場復帰
最終更新日: 2026-04-29
執筆: こえば編集部 建設ライターチーム