建設業の賞与|業態別の支給月数と現実
建設業の賞与|業態別の支給月数と現実
建設業の賞与(ボーナス)は、業態で大きく異なります。スーゼネは年6〜7か月分、中堅は年4〜5か月分、中小は年1〜3か月分。賞与の月数は年収に直接影響する重要な要素です。
この記事では、建設業の賞与を業態別・業績別に解説します。
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目次
建設業の賞与の基本
支給時期
- 夏(6月〜7月)
- 冬(12月)
- 年2回が一般的
支給月数
- 大手: 年5〜7か月分
- 中堅: 年3〜5か月分
- 中小: 年1〜3か月分
- 個人事業: ない場合多い
計算方法
基本給×月数(例: 基本給30万円×6か月=180万円)
業績連動
業績による変動制が一般的。
スーパーゼネコン
大林組
- 年間支給: 6〜7か月分
- 夏: 3〜3.5か月分
- 冬: 3〜3.5か月分
- 業績次第で7〜8か月分の年も
大成建設
- 年間支給: 5〜6か月分
鹿島建設
- 年間支給: 6〜7か月分(業界トップクラス)
清水建設
- 年間支給: 5〜6か月分
竹中工務店
- 年間支給: 5〜6か月分
賞与額の例
- 30歳・主任(基本給33万円): 年200〜230万円
- 40歳・現場代理人(基本給45万円): 年270〜315万円
- 50歳・所長(基本給55万円): 年330〜385万円
スーゼネは賞与の月数が業界最高水準。
準大手・中堅ゼネコン
準大手
- 長谷工: 年5〜6か月分
- 前田: 年4〜5か月分
- 西松: 年4〜5か月分
中堅ゼネコン
- 年3〜4か月分が標準
賞与額の例(中堅・30歳)
- 基本給28万円×3か月=年84万円
業績変動
- 業績好調時: +0.5〜1か月分
- 業績悪化時: -0.5〜1か月分
スーゼネより1〜3か月分少なめ。
サブコン
大手サブコン
- きんでん: 年5〜6か月分
- 関電工: 年5〜6か月分
- 高砂熱学: 年4〜5か月分
中小サブコン
- 年2〜4か月分
賞与額の例
- 大手サブコン30歳: 年150〜180万円
- 中小サブコン30歳: 年60〜120万円
専門領域での実績で賞与にも差。
工務店
大手工務店
- 年3〜4か月分
中規模工務店
- 年2〜3か月分
小規模工務店
- 年1〜2か月分(または無し)
賞与額の例
- 大手工務店30歳: 年70〜100万円
- 中小工務店30歳: 年30〜60万円
工務店は賞与が少ないため、月給で稼ぐ仕組み。
ハウスメーカー
大手ハウスメーカー
- 積水ハウス: 年5〜6か月分
- 大和ハウス: 年5〜6か月分
- 住友林業: 年4〜5か月分
営業職の歩合
- 月給+歩合(または契約成立時の販売手数料)
- 賞与とは別に支給される場合
- トップセールスは賞与含めて年収1500〜2000万円
ハウスメーカー営業は歩合次第で年収飛躍。
設計事務所
組織系
- 日建設計: 年4〜5か月分
- 三菱地所設計: 年4〜5か月分
- 日本設計: 年3〜4か月分
アトリエ系
- 大手アトリエ: 年2〜3か月分
- 中小アトリエ: 年1〜2か月分(または無し)
賞与額の例
- 組織系30歳: 年100〜150万円
- アトリエ系30歳: 年30〜80万円
組織系は安定、アトリエ系は将来の独立に向けた投資。
賞与額への影響要因
1. 業績(会社全体)
会社の利益・売上で増減。
2. 個人の評価
人事考課による上乗せ。
3. 役職
役職手当が基本給に反映。
4. 部署の業績
部門の業績による調整。
5. 資格
1級資格などの保有で月手当→基本給アップ→賞与額アップ。
6. 年功
勤続年数による上乗せ。
7. 業界全体の景気
不景気時には全社的に減少。
これらが組み合わされて賞与額が決まります。
業績連動の実態
業績連動の度合い
- スーゼネ: 50%(基本部分)+50%(業績連動)
- 中堅: 70%(基本)+30%(業績連動)
- 中小: 80%(基本)+20%(業績連動)
好業績年の上乗せ
- 業績好調: +1〜2か月分
- リーマンショック後: -0.5〜2か月分
業界の景気変動
- 2008年リーマン: 大幅減
- 2011年復興後: 回復
- 2020年コロナ: やや影響
- 2024年〜: 安定
業界の景気次第で賞与は変動します。
賞与アップの戦略
1. 業績好調な会社へ
業績好調な会社の賞与は高い。
2. スーゼネ・準大手志向
賞与月数が多い業態。
3. 1級資格取得
基本給アップ→賞与額アップ。
4. 役職昇進
役職手当が基本給に反映。
5. 高評価獲得
人事考課での評価向上。
6. 大規模プロジェクト参画
業績への貢献度大。
7. 業績連動部分の最大化
部門業績への貢献。
賞与は基本給×月数で計算されるため、基本給を上げる戦略が王道です。
まとめ
建設業の賞与は、スーゼネの年6〜7か月分から、中小工務店の年1〜2か月分まで業態で大きく異なります。賞与額は基本給×月数で計算されるため、業態選択+基本給アップが戦略の基本。
業績連動の度合い、個人評価、役職、資格、年功——複数の要因が組み合わされて賞与額が決まります。20代の業態選択が、賞与含めた生涯収入に大きな影響。
賞与額を意識して、業態選択・キャリアアップ戦略を立てることで、長期的な経済設計の基盤になります。
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最終更新日: 2026-04-29
執筆: こえば編集部 建設ライターチーム